献血制度とドナー登録について
当院では、貧血や止血異常の治療ならびに腫瘍の手術をおこなっております。 これらの疾患の治療や手術には、多くの場合、輸血を必要としますが、動物医療では人医療のような献血制度がなく緊急的な治療に対して対応が困難な場合があります。そのため、輸血によって尊い命を救うためには皆さまのご協力が必要です。
ドナー登録の条件
- 年齢 1～8歳程度
- 体重 15 kg以上
- 予防・健康状態
- 健康である。
- フィラリア予防、ワクチン接種、ノミやダニの感染予防を受けている。
- これまでに輸血を受けたことがない。
- 生活環境：屋内飼育でも屋外飼育でもどちらでも可能です。
献血の流れ
登録の条件や検査、献血についてご説明いたしますので、まずはお気軽にご連絡ください。
ご登録いただいたワンちゃんは無料で血液型をお調べいたします。
登録時には献血ドナーの条件を満たしていることを確認するために検査をおこないます。検査の内容は身体検査、血液検査（血液検査、肝機能・腎機能などの生化学検査など）を行います。
検査結果は飼い主さまにお伝えします。
ドナー登録の条件を満たしている場合は、ドナーとして本登録させていただきます。
輸血が必要になった場合、当院よりご連絡を入れさせていただきます。ご都合が合う場合には、当院へご来院をお願い致します。
- まず、少量の血液を採取させていただき、輸血を必要としているワンちゃんとの血液の適合試験を行います。
- お互いの血液が適合した場合に輸血用の採血を行います。
- 採血後はご褒美としておやつや食事などを与えさせて頂いております。もしアレルギーや苦手な食事があるようでしたら予めお伝えください。
- 当日はご自宅にて安静にしてお過ごしください。翌日からは通常通りの生活が可能です。
ドナー登録の変更の場合
ドナー登録は飼い主さまの自由意思によるものです。献血ドナーに参加することに同意された後であっても、飼い主さまの申し出により、いつでも登録を取り止めることができます。
献血をしてくださる皆さまへ
感謝の気持ちといたしまして、感謝状を贈呈し、献血時にフードを差し上げます。また、飼い主さまのご了解をいただけた場合には、ホームページ上ならびに院内に、愛犬のお写真とお名前を掲載させていただきます。
よくある質問
通常、約1時間～2時間ほどです。
献血採血後に、採血量（200mLから400mL）と同量以上の静脈点滴または皮下点滴をおこない、様子を見ます。
問題がなければ、その後、ご帰宅いただけます。
当日はご自宅にて安静にしてお過ごしください。
翌日から通常通りの生活が可能です。
通常はありません。
事前に健康診断をおこない、また動物の状態に注意しながら鎮静等の処置をせずに自然な形で、安全性に最大の配慮をして、獣医師が採血いたします。
しかし、獣医療行為には予想外の事象が発生する可能性を消滅させることはできないため、同意書にはその旨、記載しております。
なお、人の献血後に最も多く生じる副作用として、血管迷走神経反応（Vaso Vagal Reaction）があります（約1％の発生率）。採血行為（針を刺す行為あるいは針を見ることでも）によって迷走神経が刺激され、脈が遅くなり末梢血管の緊張が緩んで血圧が低下する副作用で、気分不良・吐き気・失神といった症状を生じます。
しかし、動物ではこのような副作用の発生は明らかではありません。
献血採血は獣医師が十分に注意しながらおこない、万が一、異常が発生した場合には直ちに採血を中止し、適切な処置を施します。
また、採血後には安静な状態で、採血量（200mLから400mL）と同量以上の静脈点滴または皮下点滴をおこない、全身状態に問題がないことを確認してからご帰宅いただきます。
はい、お知らせします。
また、必要であれば詳しくご説明いたします。
いいえ、かかりません。
治療が必要な場合は、有料になりますがおこなっております。
あらかじめご同意いただける場合には、緊急での献血をお願いすることもあります。
（献血採血に適する状態であることが前提になります）
申し訳ありませんが、支給できません。
ボランティアとしてご協力いただくことになります。
献血にご協力いただいた方には、当院よりフードと感謝状を贈呈いたします。
また、ご希望の方には、当院ホームページにワンちゃんのお写真を掲載させていただきます。